部署異動やチーム異動のプロセス
2024.03.07
こんにちわ。組織開発がミッションの人事グループ・組織開発室に所属しているてぃーびーです。
組織のニーズや個人のニーズを元に、従業員が部署の異動やチームを異動することがあります。
この記事では、 部署異動やチーム異動のプロセスについてまとめます。
部署異動やチーム異動のプロセス
部署異動やチーム異動のプロセスについて以下にまとめます。
1 異動ニーズの整理
まずは人を受け入れる部署・チームで異動ニーズを整理します。
- 目的
- 対象職務のJob Description
- 求める人物のグレード範囲
- 受け入れ条件(スキル要件・マインド要件)
目的の例としては「新しい取り組みに向けた増員」「売上向上に向けた増員」「課題解決のための増員」「欠員補充」などがあるでしょう。
「対象職務のJob Description」「求める人物のグレード範囲」「受け入れ条件(スキル要件・マインド要件)」については、採用・評価・育成の活動向けに整理できている場合は特に新たに整える必要は無いでしょう。逆に、整えていない場合は採用・評価・育成のために必要な情報にもなるので、これを機に整えるのがよいでしょう。
2 異動の打診 / 異動の希望
人事異動は会社の要望として打診されることもあれば、本人の希望によって行われることもあります。
会社からの打診の場合は、なぜその枠に適任なのかを期待を込めて説明しましょう。
本人の希望の場合は、希望要件を整理してもらいます。
「なぜ異動したいのか?」「どんなキャリアのためにどんな経験をしたいのか?」などを確認します。
3 異動交渉
会社からの打診の場合は、受け入れたい従業員が所属している部門の上長や部門長に受け入れの要望を伝えます。
本人の希望の場合は、上長が希望を確認し、希望に沿う可能性のある部門・チームを把握し、異動の検討余地があるか異動先候補の部門のマネージャーに確認します。候補となる部門・チームが確認できたら受け入れ判断に向けて調整を済ませます。
4 受け入れ判断
受け入れ部門のマネージャーは、異動候補者を受け入れるかどうか判断をします。
判断のパターンとしては
- 事前に受け入れ資格が十分だと判別できていて、特に追加の判断は不要
- 受け入れ判断のための面接を実施する
- 受け入れ判断のための実現試験を実施する
などがありえます。
人の受け入れ判断について、基本的には採用をするときと同じになるため、採用に向けた選考基準や選考方法が整備されていたら準備はもともとできている状態になります。
受け入れ検討の段階で、異動先のマネージャーは異動希望者の異動前のグレードを把握しておくのが好ましいでしょう。
異動の判断に関わりますし、異動後の育成計画をするうえでも必要なインプットです。
5 受け入れ決定
受け入れ要件を満たしていると判断できたら受け入れが決定します。
受け入れの決定後は全社の事務的な手続きなどがありますが、この記事の主な論点ではないため省略します。
6 異動元の引き継ぎ対応
異動者は、異動元の部門で既存の業務を引き継ぎます。
7 異動先の立ち上げ計画
受け入れ部門のマネージャーは、受け入れメンバーの立ち上げについて計画をしておきます。
- 部門オンボーディングの実施準備
- 半年〜1年程度における立ち上げ計画
- メンターが必要な場合はアサイン準備
8 異動部門間の引き継ぎ
以下のようなものがあれば、異動前後のマネージャー同士で引き継ぎをしておきます。
- 異動前の部門・チームにおける評価とその理由
- 異動前の部門でもともと扱っていた目標とその扱い
- マネージャーとメンバーの間で握っていた約束
- その他、伝えておいたほうがよさそうな事項
9 異動オンボーディングの実施
受け入れ部門のマネージャーは、異動者の受け入れオンボーディングを実施します。
異動時のオンボーディングについてより詳細には以下を参照ください。
- 従業員体験を扱う部門のオンボーディング体験を高める部門オンボーディングを整備した | DevelopersIO
- エンジニアリング統括室に異動してオンボーディングを受けてみた | DevelopersIO
10 経過確認
異動後に一定期間経ったあとは節目で
- 異動前に求めていた点が満たされたか?
- 異動後に困っていることがないか?
などについて、アンケートやインタビューによる経過確認をできると、アラートをキャッチしやすいでしょう。
まとめ
部署異動やチーム異動のプロセスについてまとめました。
改めて整理すると、必要な内容は採用と入社オンボーディングと育成の組み合わせに近いところがあります。
もしこれらが未整備の場合は、異動向けの整備のついでに整備できると考えると一石二鳥です。